看護の潮 ナースがつかう器具・用具
二人で語る 小児患者と器械・器具
松浦 美智子
1
,
川島 みどり
2
1病院管理研究所
2日赤中央病院
pp.54-57
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913139
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□患者の心理をつかむ努力□
川島 私いま耳鼻科におりますがこの科は中耳炎や扁桃炎など非常に子どもが多く,子どもに関連のある科なんです。そこで子どもが扁桃腺の手術をするために入院すること一つ考えてみましても,その心理状態を細かく分析しますと,第一に,入院によって親と別れなければならないというショックがあり,次に不安があります。この不安の段階を私なりに分析してみました。まず入院しますと,手術のために採血とか心電図とか麻酔のテストなど,術前のいろいろなテストが行なわれますが,麻酔のテストーつ取りあげても,3種類の皮内反応を行なうために,注射器を3本使いますし,採血でも注射器を使います。心電図も非常にものものしい器械ですね。それから次の不安の段階に禁食があり,術前の注射をたいてい2本され,手術室へ来て,手術の器械を実際に見るわけですが,その前に術者と介助者の服装にも圧倒されると思います
松浦 そうですね。それは大きいと思いますね。
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