看護の潮 ガンとたたかう
放射線治療による反応と放射線防護—医師の立場から
池田 道雄
1
,
望月 幸夫
1
1放射線医学総合研究所病院部
pp.41-44
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913108
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I.癌の放射線治療
電離放射線の生細胞に対する作用が有害であることはすでに十分に知られています。しかしその故にこそ癌細胞も殺すことができるわけで,放射線が両刃の剣といわれるゆえんもここにあります。一粒の薬で癌を治すことが人々の夢でありますが,現状ではメスと放射線の関与がきわめて大きいことはご承知の通りです。まず癌の放射線治療を考えるに当たっては,次の4つのグループに分けてみることが適切でありましょう。
グループ1:①放射線治療が手術よりも治療成績がよく,かなり高い治癒率を得られるもの(舌癌,頭頸部に限局した悪性リンパ腫など)。
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