看護の潮 ガンとたたかう
放射線とガン看護—特に安全な取扱い方
岩本 房子
1
1放射線医学総合研究所病院部
pp.45-49
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913109
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はじめに
がんの早期発見,早期診断,早期治療と,癌撲滅運動を世論はよびかけ,どのようにしてこの癌を征服するか,専門分野の人たちがあらゆる手をつくして研究に専念しているが,その治療の一つとして大きく放射線治療がとりあげられている。しかし放射線は非常に危険なものであり,したがって「放射線を取扱う医療従事者を放射線から安全に確保する」ということは大切なことである。私たち看護婦としては,安心して業務ができるような十分な施設と機構,取扱いに対する十分な知識と訓練が要求されるわけである。いいかえれば,放射線を取扱う看護婦が安全に作業できる環境と十分な知識および技術を身につけなければならないわけである。そこで,施設と機構の問題は各々の病院で十分検討されるべきことなので省略し,ここでは看護婦として知っておきたい基礎的な問題だけをとりあげようと思う。
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