看護□臨床検査
血清検査
小酒井 望
1
1順天堂大学
pp.69
発行日 1966年3月1日
Published Date 1966/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912668
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血清検査とは主として患者血清について,抗原抗体反応を用いて,その中の抗体(時に抗原)を検出する検査である。(1)感染症の診断のための血清反応,(2)非感染性疾患における血清反応,(3)血液型の検査および免疫血液学的検査に大別される。いずれの場合も空腹時に溶血を起こさないように静脈血をとり,滅菌試験管(またはスピッツグラス)に入れて検査室へ届ける。乾燥した注射器で採血すること,決して抗凝固剤の入った試験管に入れないことが大切である。採血量は検査の種類によって多少相違するが,ふつう1種目の検査に3〜5mlとればよい。
採った血液はすぐ検査室へ届けるのが原則であるが,2,3時間ならば室温に放置しておいてもよい。また1晩くらいならば冷蔵庫に保存してもよい。しかし次の場合には直ちに検査室へ届けなければならない。(1)寒冷凝集反応を検査する場合は,寒い部屋に血液を放置しておいてはならない。直ちに届けられないときは,30〜37℃に保温して保存することが必要である。
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