日本看護史の旅
護王神社
石原 明
1
1横浜市大
pp.1
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912619
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京都御所の西,鳥丸通(からすまどうり)の出水(でみず)市電停留所の約70米北にある護王神社は,忠臣和気清麻呂と姉の広虫(法均尼)を祭った神社である。もとは和気氏の寺である高雄の神護寺境内にあったが,明治になってからこの地に移された。広虫(730〜799)は慈悲深く,捨児を自宅に収容して養育し83人を里子として立派に成人させたり,死刑囚375人の助命をした日本看護史上の偉大な女性である。俗に子育明神と称して尊崇されている。社前にはイノシシがあって,一般の神社のコマイヌと異る。これは清麻呂が無実の罪で流されたとき,どこからともなく300頭のイノシシが現われて護衛したと伝えられ,今も護王神社のシンボルになっている。
京都駅前より烏丸車庫行の市電にのり,出水下車。京都駅より約15分。
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