Nursing Study
私の体験からみた日本のセントラルサプライ制度
山田 千勢子
1
1同愛記念病院中央滅菌材料供給部
pp.193-202
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912584
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I.はじめに
わが国でも最近サプライ室の価値が認められ,これを設備する病院が増えてきましたが,これは申すまでもなくアメリカで発達した制度であり,戦後輸入されたものです。したがつてまだ歴史が浅いので,直訳の面が多く,これを日本に適合した姿に打直し,発展させる必要があります。私はこれを身をもつて体験しつつあります。と申しますのは,当病院のサプライに勤務してから3年になりますが,この間にサプライについて教えていただいたことや,本を読んで覚えたことは,実際には大切なことばかりであり,その設備も,一応職場としては打ち込んでいける程度にととのつていますが,実際に毎日働いておりますと,いろいろなことを考えさせられ,多少の工夫を試みて,少しずつ働きやすく,また,うぬぼれかも知れませんが,病院からも,重宝がられるようになつて来ております。
近ごろになつて,この制度は,日本においてはまだまだ揺藍の時期にあり,これから,もつともつと日本の事情に適合した真に日本式のものに発展しなければならない過程にあり,それに向つて私共も及ばずながら努力しなければならないと痛感しているわけです。そこで,体験したものをもとにして,どうしたらサプライの使命を十分に発揮することができるかについて,その工夫を書いてみたいと思います。
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