特集 ナイチンゲールを見なおそう
座談会 現代の看護婦論
矢口 純
1
,
石垣 綾子
,
水野 肇
1婦人画報
pp.28-36
発行日 1964年1月1日
Published Date 1964/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912111
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■ナースの地位は上がったか
矢口 昨年はバカンスということばがばかにはやりましたが,これは私の雑誌のことで恐縮なんですけれども,ヨット講習会というのを昨年の7月にやりました。それからさかのぼって1月にスキー講習会というのをやりました。ところが看護婦さんの出席率が非常にいいわけなんです。ヨット講習会のときは30名,スキーのときは120名でございますけれども,これは大津の国立病院だったと思いますけれども,7名くらいいらっしゃった。そういうふうに計画的にレクリエーションとかあるいは休暇がとれる階層であるというふうに,私はつくづく思いました。バカンス論になるんですけれども,あれはテレビ屋さんが作ったキャンペーンで,そのバカンスというのは変てこなはやり方をしたんですけれども,ある意味で看護婦さんというのはほんとうの意味のバカンスを持っているんじゃないか,というふうに思ったんです。いろんな職業がありますけれども,女の職業の中で看護婦さんというのはやはりいい職業なんじゃないかと思いますね。そういう意味では。
石垣 職業としてふつうのBGというのは技術や専門的なものは何も持たないで,お役所とか会社とかに勤めている人の総称でしょう。だから結局何も手にないわけですね。そこへいけば看護婦さんというのは,ひとつの専門のものを持っているわけです。
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