特集 ケアビジネス時代に広がるナース活躍の場
【座談会】企業はこんな看護婦を求めている
早川 和生
1
,
日野田 知也
2
,
石澤 美保子
3
,
山田 繁代
4
1大阪大学医学部地域看護学講座
2松下電工エイジフリーサービス株式会社
3ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社
4兵庫医科大学病院
pp.428-435
発行日 1999年5月1日
Published Date 1999/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905831
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企業はこう考え,こう活動している
早川 介護保険のスタートや「医療ビッグバン」ともよばれる病院の規制緩和の動きが進んでおります.これにより,医療のなかにも,これまでの医療法人とは異なる企業が参入できる制度ができつつあります.本来,医療や福祉は営利を求めないものとされてきましたが,昨今の医療費増大が緊迫の度を増し,健康保険制度そのものが危険的な状況となってきました.そうしますと,医療の質を高めていくためには,民間企業の活力を有効利用して国民に対するヘルスケアサービスをさらにグレードアップしていく方向に向かっていくのではと思います.そうした動きのなかで,全国に100万人いるナースは,情報をきちっと把握して,そうしたケアビジネスの健全育成というものも視野に入れていかなくてはいけない時代になったと思います.
今日は,ケアビジネスに参入している企業の経営者と企業で働く看護婦,および受け入れ側として看護管理者の方に集まってもらいました.それぞれの立場から,看護の世界に企業がやってきたことの意味を考えてみたいと思います.最初に,ご自身のお仕事について説明していただけますか.
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