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私の経験したチームナーシング(2)
新藤 信子
1
1関東労災病院整形外科
pp.84-86
発行日 1963年1月1日
Published Date 1963/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911838
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4.アメリカの看護の内容
現在私たちが,基準看護で規定されている看護すなわち4:1の割合で行なっている看護の現状は結果的には,つねにひとりの看護婦が10〜20人の患者を受け持つことになる。この数字と,私が前号にかかげたアメリカでの患者対看護婦の割合を比較した場合,誰しも無条件でかの他の看護の現状をうらやみ,よい看護ができるのが当然と思うだろう。そして看護婦の疲労度が,さぞ少なかろう,と想像するだろう。しかし実際には,私の経験によると,現在20人の患者を受け持っているよりも,アメリカで3人の患者を受け持っていた時の方がはるかに忙殺されていた。それが私ひとりだけとすれば言語ハンディキャップに起因するということもいえるだろうが,英語で初声をげたアメリカの看護婦の働きぶりと日本の場合とを比較しても,この事実は否定できない。では彼女らは一体どんな看護を行なっているか,なぜそんなに忙しいのかを,例をあげて説明しよう。
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