予防接種の話
ジフテリアの予防接種
春日 斉
pp.60-65
発行日 1961年9月15日
Published Date 1961/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911478
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1.まえがき
統計からながめたジフテリアの問題点
最近におけるジフテリアの発生状況をみると,明らかに昭和19年の94,274(人口10万対の罹患率17.6)を頂点とし,昭和27年の8.381(罹患率9.8)を谷とする明治以来の第2の山に引き続き,再び上昇傾向にあることは昭和35年がやや減少したとはいえ第2図からも否めない事実である。
ジフテリアの性別の罹患状況は,男子が女子に比べ多いのが特徴であつて,年令構成が極めて異なつた昭和27年も33年の比較においても,男子対女子の比は,1.23および1.13であり,いずれも9歳ないし10歳以上の年令では女子がかへつて多くなつているのである。
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