特集 夏の衛生 夏季に起こりやすい疾病とその予防
小児科について
吉田 久
1
1信州大学
pp.21-23
発行日 1961年8月15日
Published Date 1961/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911445
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夏期に比較的多くみられる小児の疾患のうち,代表的なものをいくつかあげ,その予防・救急処置などにつき簡単に解説してみよう。
感染症は小児疾患として見逃すことのできないもののひとつであるが,夏期に多いものとしては赤痢,疫痢がまず頭に浮かぶ。ポリオも夏期の疾患である。いずれも径口感染症である。夏には,感染症のうちでもこのような径口感染の病気が比較的多いのである。また感染にも関連のある小児疾患として消化不良症がある。消化不良症は以前には梅雨時から夏にかけて最も多く,しばしば重症となつて大変おそれられた。最近では一般に重症例が少なくなり,発生にみられた夏季の山もいちじるしく減少した。しかし,やはり一応注意しておく必要があらう。簡単にふれよう。
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