病院職員の基礎知識 診療科の知識
小児科
鈴木 榮
1
Sakae SUZUKI
1
1名古屋大学医学部小児科学教室
pp.972
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208166
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小児科学とは
小児科学は,英語ではpediatrics,ドイツ語ではKinderheilkundeと言われているように,小児の治療学ということである.すべての医学の専門分科がそうであったように,小児科学もはじめは治療学であった.しかし小児科学は,予防,保健の面をはじめとして,その範囲が著しく広がり,在来の小児科学とは同じとは言えないのが現状であるので,小児医学というほうが適当と考える人が多くなって来ている.
小児医学の対象である小児は,日本では満15歳までということになっているが,アメリカでは21歳までである.これは小児をどう考えるかということによる違いであろう.小児とは,発育途上にあるもので,成人になっていないものを指すのが一般で,心身ともに成熟するのは何歳かということの判断の違いによるものであろう.
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