臨床検査とその介助・7
肺機能検査とその看護(2)
金上 晴夫
1
1東北大学抗酸菌病研究所
pp.62-68
発行日 1960年1月15日
Published Date 1960/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911024
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B.肺内ガス分布測定法とその意義
健康な肺には大体7億個の肺胞があるので健康な人でもこの肺胞全体に完全に均等にガスが分布する事はない。然し肺気腫とか気管支拡張症では特にこのガス分布が不均等になる。ガス分布が不均等になるとガス交換の第一線にある肺胞内のガス量とそこに来る毛細管血流とのバランスがくずれて静脈血の動脈血代が完全に行われず,静脈混合が増えるばかりでなく肺胞換気が不良となつて血液内CO2の蓄積を来し過剰換気の原因となる。
このガス分布障害の測定法として現在行われているのは大体次の様な方法である。
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