2頁の知識
石鹸の話
野中 正夫
1
1ミツワ化学研究所
pp.24-25
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910160
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石ケンとは
石ケンとは,化学上では高級脂肪酸の金属塩であるが,普通私達が日常生活に洗浄用として使うのは,ソーダ塩,カリ塩で,水によく溶け,泡立ちもよく,洗浄力に富んだものをいう。商品は殆んどソーダ石ケンである。
石ケンの主原料は,油脂と苛性ソーダであつて,油脂にはいろいろ種類があるが,いずれも脂肪酸とグリセリンの化合物である。油脂に苛性ソーダ液を加えて,熱してかきまわすと,ケン化ということが起つて,油脂の脂肪酸に苛性ソーダのナトリウムが化合して,石ケンとなり,グリセリンが分れてくる。
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