口絵
科学の粋を集めた—東大病院中央手術部
pp.1-4
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909987
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東京大学医学部付属病院に今回,一部完成(約1/4)したこの中央手術部は,日本でもはじめての試みとして注目されている。いま完成している手術室は4室で,それぞれに特長があり,空気の温・湿度の調節も自動的にでき,無菌の空気が送り込まれる。廊下の壁は角がとれており,薄クリーム色で,緑色の床と美しい調和をみせ,冷たさはみじんもない。現在各科の手術4, 5で,毎日のスケジユールが組まれ,勤務は毎朝8時半から5時まで。前日中に手術器械は消毒準備され,看護婦の仕事は手術室と消毒室が主で,婦長の下に4名の主任看護婦が婦長をたすけ,仕事を分担する。一般の見学は日曜日があてられ,日本人ばかりでなく外国人の見学も大勢あつて,手術部の管理等一切は婦長の手に委ねられている。
昭和33年,完成の暁には病院内の手術は全部ここで扱われ東洋一を誇る一大手術センターが出現するものと期待されている。
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