座談会(Dry Eye Discussion)
ドライアイ患者指導の粋 ―治療満足度を高めるアプローチ―
内野 美樹
1
,
田川 義晃
2
,
前原 紘基
3
,
吉川 大和
4
1ケイシン五反田アイクリニック院長/慶應義塾大学 特任講師
2北海道大学大学院医学研究院 眼科学教室
3福島県立医科大学医学部眼科学講座
4よしかわ眼科医院 院長
pp.6-12
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.19.02_0006-0012
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内野 1950年に“dry eye”という言葉がはじめて使われてから1),今ではドライアイ治療に複数の選択肢があり,2022年には点眼回数が1日3回のジクアス®LX点眼液3%(以下,ジクアス®LX)も登場しました。その一方で,webアンケート調査による横断研究ではドライアイが遷延する131人中88人(67.2%)が治療を脱落しており,脱落には主な通院中断の理由である時間,診療満足度,費用が複雑に絡み合っていると考えられます2)。治療満足度を高めるためには,辛い症状を取り除くことが重要なのですが,慢性疾患であるドライアイでは治療を継続していただく必要があり,そのためには患者さんの疾患理解も大切なポイントです。そこで本座談会では,「治療満足度を高めるための患者指導」をテーマにドライアイに造詣の深い先生方とディスカッションを進めていきたいと思います。最初に,前原先生から,施設の紹介と日常診療,患者指導でのこだわりについてお聞かせください。
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