特集 ナースに必要な社会保険の知識
看護婦と医療
医療における看護婦の分野とその限界について
橋本 壽三男
1
1厚生
pp.35-40
発行日 1955年4月15日
Published Date 1955/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909789
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1.医療と医療行為
疾病の治療又は予防を目的として医療が行われる。医療は具体的には各種の医療行為となつて患者につながる。
医療行為のうちで誰もが第一に思い浮べるのは医師の行う診察,治療であろう。これが医療行為として最も旧い歴史をもち,現在なお医療における中心的存在であろうか。しかし,医師だけが患者に接して医療を行つていた時代,即ち医師の行う医療だけが医療の全てであつた時代は過ぎて,今日の発達した医学は医師に各種の協力を求めることを余儀なくした。かくて,医療は医師,歯科医師,看護婦,藥剤師,エツキス線技師,栄養士,医療社会事業士など各種の技術者がそれぞれの技能をもちよつて,はじめて完きを得るようになつたのである。
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