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患者さん方の食欲に添えるもの—お正月のお節料理について
西村 きみ
pp.48-49
発行日 1955年1月15日
Published Date 1955/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909733
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いろいろの制限から,とかく味を欠きやすい病人食……でも,その食餌を心よくとるということが,吸收をよりよくし,看護の効果をよりたすけることになりましよう。医師の診断のもとに,栄養部でつくられてきた病人食をおいしくすゝめるには,どうしたらよいでしよう。運動不足,食欲不振,家族とはなれた病院の食事,病気があらゆるかたちでいじわるをします。お母さんのような,お姉さんのような,娘のような,やさしい心づかいでソツトなぐさめてくれる看護婦さんであつたら,患者さんは,どんなにあたゝめられ,癒える日の希望に勇気をかたむけるようになるでしよう……患者さんにすゝめる食膳をみてみましよう。それについて,ゆたかな知識を身につけていたら,明るく楽しいお話をしてあげられます。そして,しずかに看護婦さんの唇からもれる小さなお話がやがてすばらしい効果をはこんでくれるでしよう。
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