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ナースの幸福
朝比賀 昇
pp.69-72
発行日 1954年10月15日
Published Date 1954/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909660
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人は常に何ものかを求めて生きています。ニーチェのような例外はありますが,その大多数は幸福を求めて生きているといつてもひどい間違いではないでしよう。しかし幸福とは一体何であり,ナースにとつての幸福とはどのようなものでありましようか。与えられた紙面で充分に考えを述べつくせるかどうかわかりませんが,私の思つていることを書いてみます。
人はよくいいます「重症患者が全快して退院して行く時,ひどい痛みで転げ廻つている患者が自分の注射で嘘のように楽になつた時,そんな時こそあなた達は幸福感にひたるのでしようね」と。ナースの幸福というものはこのようなものなのでしようか。
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