医学のあゆみ・25
パラチオン中毒
杉 靖三郞
pp.13
発行日 1953年12月15日
Published Date 1953/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909468
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DDTに代つて新しく登場した殺虫剤は,すぐれた効力をもつが,また人に対しても重篤な中毒をおこさせるので,この頃問題になつてきた。
この薪農藥というのはパラチオン(Parathion,フォリドールともいう),テッブ(TEPP)DFP,ペドックス(Pedox,OMPA)など,いろいろな名のものがあるが,いずれも,有機燐化合物で,"コリンエステラーゼを抑制する"働きがある。(コリンエステラーゼは,組織液のなかにあるもので,アセチルコリンを分解する酵素である。)
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