學院の頁
都立第一高等看護學院
吉武 香代子
pp.37-40
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907264
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セーラー服に短い斷髮,病める人をみとりする職の尊さを漠然と意識しながらこの學院に學び初めてはや三年,白紙だつた私にも,未熟ながら一人のステユージェント・ナースとしての實力が與えられました。卒業を前に學生生活をふり返り,併せて學院の發展のあとを眺めてみたいと思います。
入學して最初に,まず先生に學院を案内していただきました。當時,誕生二年目だつた學院,教室,化學實驗室,調理實習室,看護實習室はまだ今のように立派ではありませんでした。それでも,きちんと作られた真白なベットはすばらしく,「あんなベットこ寢てみたい」とひそかに思つたものでした。次で,總婦長さんに案内されて臨床實習施設である都立廣尾病院を見學した時は,すごい大病院に見え「この中を完全におぼえるには一年位かかるだろう」と歎じた程でした。
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