発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907245
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ほんとうは,こんな題の文章は,ナーセスライブラリーの「ナースと教養」に書いてしまつたので,今更,書くこともないのだが,(それほどたくさん忘れられない看護婦がいるわけでもないし)忘れかねる看護婦のことを書いてみる。
その看護婦は昭和15年に,清瀬病院の附屬看護婦養成所に入つてきた。小柄で丸顏で,ころころ太つた人で,話しかけると眞赤になつて,柱のかげにかくれてしまう人であつた。頭のいゝ,よく氣の利く生徒だつた。だから忽ち頭角をあらわして,醫局でも皆がほめるような生徒になつた。
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