発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907243
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Los Angeles
10月27日午前10時40分汽車は無事にロサンゼルスにつきました。ここでは週末を利用してMiss Hater(舊司令部看護課附で數ヵ所の學院で看護教育に專念なさつた方)におめにかかる豫定でしたから荷物は驛で一時預りに頼みました。赤帽には1個に付き25セントの手數料を拂わなければなりませんが,ここでは大小を問わず1個15セントで預つてくれます。小さなスーツケースだけ殘してあとは2日間として預けました。旅行中チツプの爲に小錢ばかりを状袋に入れてありましたので,それをハンドバックから取り出し15セントを4つ待つている若い男の係員に渡しました。机に戻つてすぐ引返して來た彼は引換券と一緒にマニラ紙の丈夫そうな角封筒を差出して進呈しますから入れかえた方がよいでしようとにやにや笑いました。これは御親切様と私もさも有難そうに笑いながら見ている前で破れた封筒から50セント,25セント,5セントセントと小錢をさらさらと新しい封筒に入れかえハンドバッグに收めてThank youとも一度彼にほほえんで立去りました。この事はミス・ハーターのところで笑話しになり,彼女の友人から市内見物の折にメキシコ人の夜店で皮の小錢用財布を買つていただく結果になりました。
2日後にサンフランシスコに歸る爲に坐席の豫約をするように云われておりましたからその窓口を尋ねて行きました。
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