発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907237
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動かせない患者といつても,それは凡そ各科に亙つており,凡そ重症であり,而も個性的なバラエチーもあるのであるから,その取扱上の注意も亦,勿論個々の場合によつて,相当な相異があるのであります。
總ての病者,就中動かせない患者の取扱に際しては,環境衞生的な一般の注意,氣候や天候の激變に對する處置,病室の靜肅,換氣,照明,室温,濕度等の他に,一般看護上の注意として,清潔(洗面,洗身,含嗽,換褥,更衣等),體位,食養の注意,褥瘡,沈下性肺炎,嚥下肺炎の豫防等の必要は勿論のことであり,而も,これは,一通り看護學を習得したものには,何人も可能の事のように,或は思われるかも知れないけれども,その實際となると,その巧拙と患者の心理への影響とには,非常な庭徑があるのであります。
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