発行日 1952年10月15日
Published Date 1952/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907149
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
結核が輕症の場合と重症の場合の心理について,書いてみたが,いわゆる肺結核患者,發病以來數年以上たつて,仕事からも家庭からも離れて,結核の方は一進一退の中等度の重さ,つまり,結核療養所に最も多い,平均的な結核患者の心理というものについて考えてみよう。
ふつういわれる結核患者の心理とは,こういう患者たちの心理の平均である。何度も書いたように,こういう患者とても,その經歴や家庭の事情や症状や病歴などによつて,その心理は決してかんたんに分類できるものではない。レントゲン寫眞が1人1人ちがうように,その心理も1人1人ちがつている。それでも,平均値はある。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.