発行日 1951年1月15日
Published Date 1951/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906788
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現在世界の68の國ぐにに一國一社の赤十字社があつて,戰爭のときと平和のときとの區別なく,活発に活動しています。この各國の赤十字社は,國際的に公認され,赤十字國際委員會,赤十字社連盟とともに,國際赤十字という一つの大きな國際組織を形づくつています。そして,その方針や事業の最も重要なものは,赤十字國際會議で決定されます。なお,この會議には各國政府代表も列席いたします。
赤十字は,初め戰傷病者を敵,味方,第三國人の區別なく救うために始められた組織です。1863年10月,アンリー・デユナンの提唱によつて,赤十字規約ができましたが,次いで翌年の8月ヨーロッパの12ヵ國のあいだに,ふつう赤十字條約と呼ばれている傷病兵保護に關する「ジユネーブ條約」が結ばれ,こゝに赤十字は正式に誕生したのです。日本は明治19年にこれに加盟しました。
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