看護學講座
解剖生理學
日野原 重明
pp.66-78
発行日 1946年12月15日
Published Date 1946/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906159
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篩骨(Ethomoid bone)
前頭骨の下で,頭蓋底から鼻腔内に下る骨である。之は薄い骨板から成り,中は小腔が多く,紙細工の樣に輕く,壞れ易い。最上部は篩板と呼び,澤山の小孔が貫き,こゝを嗅神經が通つて,鼻腔に入る。之れと垂直に正中板が下り,鼻中隔の一部となる。又左右の側部は鼻腔の上外側部となり,極めて復雜な構造をなし,篩骨迷路と呼ばれ,中に多數の小腔(ethmoidal sinus)があつて,鼻腔と交通してゐる。又左右の側方から鼻腔内に向ひ二つの介殻状の突起即ち上鼻甲介及中鼻甲介(super and middleturbinated processes)が突出してゐる(22)。
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