特集 ストーマリハビリテーション最前線
臨床に即した皮膚保護剤の分類
穴澤 貞夫
1
,
池内 健二
2
,
三浦 英一朗
2
1東京慈恵会医科大学附属第三病院外科
2東京慈恵会医科大学外科学講座
pp.794-798
発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906044
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皮膚保護剤はこの30年間に開発・市販された医療衛生材のなかで最大のヒット製品のひとつといわれている.皮膚保護剤はストーマ管理を向上させたばかりでなく,この製品を起点にした失禁装具,創傷被覆剤が次々と開発された.皮膚保護剤によって明らかにされたスキンケアのコンセプトは,ヒトの皮膚を一定時間(短期的にも,長期的にも)密着被覆するさまざまな医療用具での皮膚管理概念に大きな影響を与えた.
では,皮膚保護剤によってストーマ管理の何が進歩したのだろうか? そして逆に何が問題として残されているのであろうか? 今回筆者に与えられた「臨床に即した皮膚保護剤の分類」という本題に入る前に,少々誌面をさいてこのことをまず述べたいと思う.なぜなら,現在のストーマ管理における皮膚保護剤の位置づけや評価,課題などを知らずに分類の必要性と意義を理解することはできないからである.
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