看護婦がホンネで語る医療事故・3
「マニュアル」は使えるか?—お仕着せにならない事故防止策はあるのだろうか
西村 浩一
pp.454-459
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906032
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「国の事故防止策」
相次ぐ医療事故の報道に危機感を募らせた厚生省(今年1月の省庁再編で厚生労働省)が,全国226の国立の医療施設に対する事故防止マニュアルの統一指針の作成に向け,重い腰を上げたのは昨年3月のことだった.専門家からなる作成委員会を組織し,8月22日にまとめたのが「リスクマネージメントマニュアル作成指針」である.その冒頭には,趣旨がこう謳われている.
「本指針は,国立病院,国立療養所及び高度専門医療センター(以下「国立病院等」という.)における医療事故の発生防止対策及び医療事故発生時の対応方法について,国立病院等がマニュアルを作成する際の指針を示すことにより,各施設における医療事故防止体制の確立を促進し,もって適切かつ安全な医療の提供に資することを目的とする」
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