研究と報告
ある難治性褥創事例における治癒のポイント—家族介護力評価表と日本語版ブレーデンスケールを用いて
中村 洋子
1
,
森 美穂子
1
,
三栗谷 啓子
1
,
門脇 幸代
1
,
山本 静子
1
,
長江 拓子
1
,
岩田 徹也
2
1市立四日市病院訪問看護室
2市立四日市病院形成外科
pp.500-504
発行日 1999年5月1日
Published Date 1999/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905847
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はじめに
下半身麻痺のある身体障害者にとって,褥創予防はQOLを高める上で必須の条件である.ひとたび発生した褥創を治癒に導くには,労力と時間がかかり在宅療養を支える家族にとって介護負担は大きい.
本稿にて紹介する事例は,ともに身体に障害がありながらも2人で暮らす夫婦の妻のほうに難治性の褥創ができた.手術を勧められたが,妻は在宅で治したいという強い希望があったため,形成外科医から訪問看護を依頼された.難治性といわれる深い褥創が,家族介護力評価表と日本語版ブレーデンスケールを用いて評価しながら看護したことで治癒に至ったので報告する.
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