特集 患者とともに進める痛みのケア
簡易PCA装置を使った痛みへの看護—看護基準を作成して
吉田 富子
1
,
森 由美
1
,
早川 司子
1
1東京医科大学病院
pp.617-621
発行日 1998年7月1日
Published Date 1998/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905623
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PCA(Patient Controlled Analgesia)法とは,患者の意思を尊重した優れた鎮痛方法1)で,患者が痛みを感じた時に,すぐに一定量の鎮痛薬を患者自身が自分で投与することができる方法2)である.しかし,PCA法に関する情報が少ないこと,患者自身で薬剤を投与することに対する当惑,がまんを美徳とする風潮,経済性などから現時点では,あまり普及していない3).そのような中,当院では,経済的で簡便・軽量・携帯可能・電源不要なディスポーザブル簡易PCA装置(以下,K-PCA)3)を使用し,PCA法を実施している.PCA法をそのメリットを十分に生かした形で実施するためには,患者指導が大切であり,看護婦のかかわりが非常に重要である.
そこで今回,入院患者を対象としたK-PCA使用時の看護基準を作成したので,装置の構造の紹介を含めて報告する.
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