娘の巣立ち

　保険会社に勤務していた娘は，たまたま参加した海水浴のボランティア体験が契機で介護福祉士の道を選びました．

　娘は海水浴でふたつの発見をしたようです．ひとつは時の流れがまるで違う世界があること．ある障害者がひと言発言するのをゆったりとみんなで待っている．決してせかしたり無視したりしない．大企業の中で一分一秒を惜しんで働いている日頃の自分の時計とはまるで異なった時の刻み方がそこにあったのです．