連載 Bonjour! パリの看護婦さん・8
移植臓器・組織の提供および摘出コーディネーター看護士—ジャン=ノエル・ルサン氏①
奥田 七峰子
1
1アメリカン・ホスピタル・オブ・パリ
pp.792-795
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905413
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この春,脳死を死と認める法案が衆議院を通過したばかりの日本と比較しますと,フランスにおける臓器移植は件数が多いだけに法制の上でも,国民意識の中でもかなり進んでいるようです.また,『親からさずかった身体に傷をつけることは罪』と説く儒教と,『臓器の提供は,苦しみ,求める他人に生を分け与える厚意の献身』と説くキリスト教の違いも最初にあります.
しかしながら臓器移植という医学そのものがフランスで一般化されてからの歴史が,所詮ここ10数年であるため,黎明期,過渡期にはその時々問題があったと言います.今回はフランスの大西洋地方の都市,ナント大学病院所属の移植臓器・組織提供コーディネーター看護士のジャン=ノエル・ルサン氏にお話をうかがってみました.
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