連載 ロボット技術と医療・介護・福祉・9
ワイヤレス分娩シミュレーター「ノエル」
照井 克生
1
1埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科診療科
pp.802-803
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101545
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ワイヤレス分娩シミュレーター「ノエル」は,米国ガウマード社が開発した,母体と新生児の様々なシミュレーションが可能なマネキンである.筆者の施設では,米国本社での見学・研修と,米国産科麻酔学会においてノエルを用いたシミュレーションのレクチャーを聴講した後に,2008年にスキルスラボに導入した.
米英では産科救急の対応トレーニングにシミュレーターが数年前から活用されており,ハーバード大学やマイアミ大学,メイヨークリニックなどでもシミュレーションセンターに分娩シミュレーターが設置されている.米国産科麻酔学会でも分娩シミュレーターのセッションが毎年開催され,筆者が聴講したレクチャーでは,ヘリコプターでノエルが搬送されてきて,ストレッチャーで手術室に移動し,帝王切開を受けていた.このように,分娩管理のみならず,搬送や急変対応システムの検討にも活用されている.
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