グラフ
医療は「生活」に近づけるか—特別養護老人ホームさくら苑にみる「老い」と「生活」の風景
桜井 里二
,
八木 保
,
本誌
pp.300-303
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905052
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「老い」をどうとらえ,お年寄りをどうやって支えていくか…….老人ケアに携わる人なら誰しもがこれまで腐心してきたことに違いないが,超高齢の時代を迎え,それが社会全体の共通認識となっているいまほど,この『老人観』が問われているときはない.
老人のケアのあり方を考えるときのキーワードに『生活』がある.ケアを通してかかわるのはなんらかの病や障害を持ったお年寄りたちだが,それはあくまでも1つの側面.特に,医療の場では,これまで「老い」を「問題」としてとらえてきたという反省がある.それを乗り越えてなお「全人的」であろうとするなら,その人自身を体現している「生活」への接近はなおのこと欠かせない.
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