連載 援助場面からまなぶ家族看護学・9
家族関係の葛藤をめぐる家族援助
渡辺 裕子
1
,
鈴木 和子
1
1千葉大学看護学部家族看護学講座
pp.250-253
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905038
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家族が力を合わせて健康問題にかかわるさまざまな困難を乗り越えていけるように援助するのが,私たち看護職の役割です.しかし,なかには家族成員1人ひとりは力を持っているのに,逆にその力を打ち消し合って,よりいっそう困難な事態を招いてしまう家族も少なくありません.特に,お互いの感情的なもつれが激しい場合には,当の患者自身が置き去りにされたり,援助者であるはずの看護職がその渦のなかに巻き込まれてしまうことも,往々にしてあるのではないでしょうか.今回は,こうした家族成員間の人間関係に葛藤がある家族に対する援助について,病院内の事例検討会に出された事例をもとに考えたいと思います.
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