学会記 日本看護学会—成人看護Ⅱ分科会
発想の転換の必要性を感じました/より良い援助は,まず自分を知ることから
治郎丸 尚子
1
1脳神経外科・整形外科混合病棟
pp.1064-1065
発行日 1995年11月1日
Published Date 1995/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904936
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集録が届き,一通り演題を見て,第2群の「意識障害者への援助」なかでも「脳血管障害患者の睡眠覚醒リズム障害に対する香気療法の有用性」に興味がわいた.ハーブの香りを用いた香気療法の試みによって,夜間の睡眠リズムの改善と睡眠時間の延長,同時に日中の覚醒リズムの改善と覚醒時間の延長が認められたという研究結果が発表された.
私の勤める病棟でも,脳外科の患者が疾患に起因した睡眠・覚醒リズムの乱れを示し,整形外科にも老人患者が多いため,入院に伴うベッド上の生活,牽引療法などの突然の環境の変化に適応できず昼夜逆転,不穏行動をおこすことがある.昼間覚醒し夜間眠れる,身体的・精神的に良い睡眠・覚醒リズムになるように日勤帯では車椅子に積極的に乗車させ,できない患者はベッドアップし,テレビを見せたりして昼間眠らせないよう努力している.また環境の変化を最小限にできるよう家庭で使用していた寝具類を使ったりもしている.
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