特集 いま,癒し手としての看護について
[文献紹介]「治癒」の背後にあるものを求めて
杉山 克己
1
1同朋大学社会福祉学部
pp.848-849
発行日 1995年9月1日
Published Date 1995/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904890
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5月,ワイドショーが少しも「ワイド」でなくなっていた頃,看護学雑誌で「癒し」の特集をすると聞いた.頃が頃だっただけになにかとても危うげに感じた.
20数年前,私の通っていた学校でも「コックリさん」が流行っていた.私はコチコチの機械論的科学主義者だったので,あれは単なる自己催眠現象だと言った.そして,その手の本を読みあさった.心身相関にかかわるものの怪しげな医療として追放されたメスメルの動物磁気や,シュルツ→成瀬→池見と続く自律訓練法,そして心身医学やら……ゴチャゴチャだった.ちょうどその頃「癒し」という言葉にも出会っている.もっとも結局,自己催眠も「癒し」もハッキリとはわからないままだったが…….
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