連載 私が訪問看護に魅かれる理由・4(最終回)
団地住まいのお年寄り
小沼 絵理
1
1南大和訪問看護ステーション
pp.960-963
発行日 1994年10月1日
Published Date 1994/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904665
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前回まで,「訪問看護との出会い」「若い在宅患者」「在宅死」というテーマで書かせていただいたこの連載も,今回で終了となる.在宅ケアを見るにはさまざまな視点があると思うのだが,やはり「老人」という言葉は大切なキーワードの1つである.
そもそも在宅ケアが注目を集め始めた理由は,要介護老人の増加にほかならない.今年もまた,日本の平均寿命は記録を更新したと広く報道されたが,他国にゆずることなく男女とも世界一を誇っている.そのこと自体は喜ばしいことなのだが,果たしてこの数字は,素直に喜び誇れるものなのだろうか.結果といっては語弊があるかもしれないが、独居老人や老夫婦2人暮らしが増加し,老人たちを取り巻く環境は,年ごとに厳しくなってきているのが現実である.
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