連載 未来予想図 たとえば私の……・6
壁の向こうの夢
松倉 伸子
pp.278-279
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904500
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訪問看護がしたくて
1992年6月19日,私はたった1人で,ここアメリカ合衆国ペンシルバニア州に降り立ちました.あの日から,早くも1年半が過ぎた今,自分の状況を考えると,「人生って分からないものだな」と思わずにはいられません.
日本にいた時,もともと在宅ケア,訪問看護がしたくて看護婦(保健婦)になった私は,訪問看護を実施している病院に就職しました.そのためにも,当然臨床経験は必要だろうと考え,病棟勤務をしていましたが,折からの看護婦不足があってか,訪問看護部門への移動は難しいものになっていました.病棟での仕事は好きでしたし,学ぶことはたくさんありましたが,やはり訪問看護の実践をしたかった私は,その時になって初めて自分の具体的な将来を考えたのです.
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