特集 もっと自分を広げよう!
臨床にいたからこそ,いろいろなことが見える—狭かった大学編入,短大進学への門
山崎 ゆき
1
1看護短期大学助産科
pp.130-132
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904196
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行き詰まった私の看護
看護短大を卒業した時から看護大学の話を聞くたびに,「あー,私もいつか行き詰まるかもしれない.大学教育が必要になるんだろうな」とか「編入してみたいな」とぼんやり思っていました.それでも大卒ナースの多い大学病院に就職してからの数年間はそんなことも忘れ,ただひたすら働く日々が続きました.3交代,院内研修に追われて本を読む暇もなし.そんな日常の中で「本当にこれでいいのだろうか?」と常に自信を持てずに,日々学んでいるレジデントをいつも横目で見ていました.
「何か足りない,何かしなくては」と焦りつつも,仕事に疲れた私は田舎に戻り,小さな民間病院に転職しました.そしてそこの看護婦たちと仕事をして「あっ」と思ったのです.前の病院の看護婦とは明らかに違う.滅菌操作1つをとっても,なぜその必要があるのか理論的に分かっていないのです.それでも彼女たちは「これでいいんだ」と思っているのです.
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