特集 「寝たきり」の芽は急性期に摘む!
【循環器科】急性期の「絶対安静」を見直そう
廣瀬 京子
1
1聖マリアンナ医科大学附属横浜市西部病院
pp.1090-1093
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904086
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はじめに
絶対安静=寝たきり
循環器疾患患者にかかわらず,急性期でよく言われるのが「絶対安静」です.このため患者は寝返りさえできない場合も少なくありません.言い換えれば,この状態はすでに患者にとっては「寝たきり」ともいえるのではないでしょうか.「寝たきり」は患者にとって何よりの苦痛であり,この苦痛やストレスの緩和のために鎮痛剤や安定剤などが使われることさえあります.さらに,急性期における過度の安静は,身体的・精神的な回復の遅延を招きます.動けないこと,動かないこと,動かさないことは,「廃用症候群」という大きなリスクにつながります.
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