特集 「寝たきり」の芽は急性期に摘む!
早期リハビリテーションの重要性と看護師の役割
石川 誠
1
1医療法人輝生会初台リハビリテーション病院
pp.1086-1089
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904085
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リハビリテーションの概念
リハビリテーションを「機能回復のための訓練」,すなわち「理学療法や作業療法」と考えてはいないだろうか.リハビリテーションの語源は,「リ(再び)+ハビリス(適した・ふさわしい)+ーション(〜すること)」であり,本来の意味は,障害があっても再びその人らしく生き生きと生活できるようにすることである.高齢者の場合は,たとえ脳卒中や骨折などで障害を持ち要介護状態となったとしても,その人らしさを失わず尊厳を持った人生が最後まで送れるようにすることがリハビリテーションといえよう.
しかし,我が国では一般的に理学療法・作業療法・言語聴覚療法等のことをリハビリテーション(以下リハと略す)と呼ぶ傾向がある.これは,医療保険の診療報酬上の定義に「リハ医療は理学療法・作業療法・言語聴覚療法等により構成される」としているためと考えられるが,このために,「看護」による自立支援やセルフケアへのアプローチはリハ医療ではない,と誤解している看護師も少なくない.
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