招待席
上野 圭一—代替療法とは何か—“Altenative”が開くケアの未来
小松 奈美子
1
,
上野 圭一
2
1日本赤十字看護大学
2日本ホリステイツク医学協会
pp.593-597
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903993
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ナースの代替療法への関心が高まっています.しかし一口に代替療法といっても,日本での実態は多種多様であり,共通理解はまだ確立していないように思います.今日は20年以上にわたって代替療法関連書籍の翻訳をされ,また,自身も鍼灸師の資格を持つ上野先生に「代替療法とは何なのか」という率直な疑問に答えていただきたいと思います.
上野 気功,鍼灸など日本人になじみのあるものから,ホメオパシー註1)やオステオパシー註2)など,代替療法といってもさまざまです.看護と関係が深いものとして,セラピューティック・タッチでは,70年代にドロレス・クリーガー氏が被験者の脳波や血液像の測定などを通じて,その効果について科学的な検証を行なっています.現在では,アメリカのナースの15%以上がセラピューティック・タッチを実践しているといわれており,そのクライアントの数も考えあわせれば,その効果を実感し,支持する人の数は相当数に上ると考えて良いでしょう.
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