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特集 AWGC2023基準の悪液質とリハビリテーション医療
慢性腎不全患者の悪液質の病態とマネジメント
Pathophysiology and Management of Cachexia in Patients with Chronic Renal Failure
齊藤 正和
1,2
,
濱田 大樹
2
,
島野 優
2,3
,
臼井 直人
4,5
Masakazu Saito
1,2
,
Daiki Hamada
2
,
Yu Shimano
2,3
,
Naoto Usui
4,5
1順天堂大学保健医療学部
2順天堂大学大学院保健医療学研究科
3埼友クリニックリハビリテーション科
4順天堂大学大学院医学研究科
5嬉泉病院リハビリテーション科
キーワード:
慢性腎不全
,
悪液質
,
Protein-energy wasting(PEW)
,
運動療法
,
栄養療法
Keyword:
慢性腎不全
,
悪液質
,
Protein-energy wasting(PEW)
,
運動療法
,
栄養療法
pp.1408-1413
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033141408
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内容のポイント Q&A
Q1 慢性腎不全患者における悪液質の病態とは?
慢性腎不全患者では,慢性腎臓病に由来する悪液質の危険因子があるが,異化亢進の経路や悪液質の病態生理的機序は,他の慢性疾患と同様である.慢性腎不全患者においても悪液質は生命予後の危険因子でもあり,生命予後や健康寿命の延伸に向けた治療目標の1つとされている.
Q2 慢性腎不全患者における悪液質の集学的治療とは?
慢性腎不全患者の悪液質を改善する治療は確立されていないのが現状である.そのため,早期に悪液質の危険因子を把握し,最適な透析療法に加えて,運動療法,栄養療法,薬物療法,心理・社会的支援等を含む集学的治療により悪液質を予防していくことが推奨されている.
Q3 慢性腎不全患者における悪液質の将来の展望は?
腎臓悪液質は,腎代替療法や腎移植を要する慢性腎不全の前段階である慢性腎臓病の段階から認めることが示されている.そのため,慢性腎不全に至る前段階から悪液質の早期診断,早期アプローチが重要となる.また,腎臓悪液質患者では,サルコペニアやフレイルの発症リスクも高いことから,多角的な評価やアプローチが重要となる.
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