現場から 調査・研究
テープによるスキントラブルの予測と予防
高道 香織
1
,
龍ロ さだ子
1
,
真田 弘美
2
1金沢大学医学部附属病院3病棟
2金沢大学医学部保健学科
pp.94-95
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903658
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●研究の動機
患者の身体に施された創部や穿刺部を保護するガーゼの固定や,ドレーン,ライン類の固定には,医療用粘着テープ(以下テープと略す)が使用される.しかし,テープ貼付下の皮膚不快感を訴える患者は多く,スキントラブルを起こしていることもしばしばある.
従来,テープによるスキントラブルは発赤,水疱,表皮剥離というような深達度で分類されていた1)2).しかし,臨床で遭遇するテープによるスキントラブルは患者によってさまざまな形態を呈しており,深達度だけでは発生要因との関連性をみいだせずトラブルを予防するのは困難と感じた.そこで私たちは,テープによるスキントラブルを実態調査し,帰納的に臨床的形態分類を行なった.そして,その分類をもとに発生要因の検討を行なったので報告する.
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