連載 思い出すけっち[あの人、あの時、あの言葉]・6
片面だけのテープをのこして
猪熊 京子
1
1東京女子医科大学病院看護部
pp.542-543
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922286
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テープの音楽に自分を重ねて
浅野さん(仮名),46歳.倦怠感と右季肋部の重圧感を主訴に近医を受診し,大学病院での精密検査を勧められ,入院.末期の肝癌と癌性胸膜炎で,予後数か月と診断された.
肝臓は外見からも分かる程に膨隆し,動いたり話をすると時々咳き込む.食欲が減退し,栄養状態も低下していた.入院直後よりIVHが挿入され,鎮痛剤や鎮咳剤が投与されていた.
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