特集 本音で語る看護問題
[新春対談]看護問題—今,解決すべきこと
川島 みどり
1
,
南 裕子
2
1健和会臨床看護学研究所
2聖路加看護大学
pp.18-26
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900541
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看護婦が看護を語れない?
川島 私は看護婦になって丸40年,その40年間というのが戦後史そのものであり,同時代を生きてきた1人として,つい最近までは無我夢中で働いてきましたので,看護がどのように評価されているのか客観的に見る余裕もなかったんですが,振り返ってみますと,社会の動きと無関係ではなかったことをとても強く感じます.その中では,准看護婦問題を筆頭にいろいろな問題が起きているんですが,その時々の指導者がその時々の問題の対応に追われて,未来に向かってのビジョンを打ち出してこなかったというのが印象です.
今看護婦の職業について,3Kとか5K,8Kなどと言われています.それを卑下して言う人と,いやその中にこそ看護の本質があるんだと言う人など見方はさまざまですが,今だからこそ社会に向かって看護をアピールできる時であり,私たち自身がもう少し看護の内容をきちんと整理して,世に問う時期にきている.ところが,看護婦自身が看護を語れないことが一番ネックになっていると思います.
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