特集 いま,排便介助を問い直す
よりよい排泄援助のために—用具の工夫と看護婦の対応
高橋 郁子
1
,
成田 月子
1
,
田畑 美佳
1
,
井口 きみ
1
1北海道大学医学部附属病院整形外科看護管理室
pp.236-240
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900343
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入院は,患者のそれまでの生活を中断させ,規則の中に閉じ込めてしまう.その上,排泄の世話を受けるに至っては,自己の存在が脅かされる思いをする患者が少なくない.
整形外科疾患患者,特に股関節・脊柱疾患の患者は,患部の安静保持のため体動制限を余儀無くされ,床上排泄もすべて看護婦の介助を必要とする.そしてほとんどの患者が手術前から床上安静を必要とし,手術後も長期にわたり排泄の介助を受ける.したがって,排泄時の関わりが看護ケアの中で重要な位置を占めるため,当科では日々の実践の中で,安全かつプライバシーの守れる用具を工夫してきた.それを紹介すると共に,今回は排泄,特に排便への看護ケアを整理してみた.
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