特集 病院と研修
病院と新しい研修システム
日野原 重明
1
1聖路加国際病院,内科
pp.22-23
発行日 1975年9月1日
Published Date 1975/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205700
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まえがき
病院というものは,その発端の姿は慈善事業的サービスをする中世の寺院的性格をもつ病人の入院施設であったが,医学が近代化し,看護が専門化するにつれて,医療の専門家(professionals),すなわち医師,看護婦その他のあらゆる医療従事者のティーム医療の場となりつつある.そして,そこでは,ある特殊な専門家のソロ・プラクティスではなく,総合された組織医療がなされるというのが真の近代病院の姿であろう.
病院が,地域社会の中で適正な医療を提供することができるためには,医師や看護婦だけでなく,病院の各分野の医療スタッフや病院管理者がすべて専門家であるということを自負し,そのことによって組織医療の高い水準を維持するために,病院全体のスタッフの生涯教育が必要である.
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